南北朝時代
阿弥陀さんは境内の一角にある無縁塚の頂上に座っておられました 自然石を舟形に彫りくぼめた光背や 膝に沿って様式的にデザインされた衣紋などが 日神墓地の阿弥陀さんとよく似ています
境内から見つかった石塔残欠からは『建長四年(1252) 大工行綱』の銘が発見されています 行綱という名が伊派石工の流れを汲むものであるとしたら 伊派石工の活躍とその影響がこの伊賀地方にまで及んでいたものと推測されて 興味が尽きないところです
長隆寺には収蔵庫に国の重要文化財である薬師如来坐像(藤原時代中頃)が安置されています 本堂の本尊大日如来坐像(藤原時代末期)も堂々とした立派な仏さまだと聞きます
参考書籍
「伊賀の石仏拓本集」P115 市田進一
「伊賀」P38 川勝政太郎
「石仏ー庶民信仰のこころ」P166 清水俊明
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