建武二年(1335)
名張市指定文化財
石板を舟形に彫り窪めて 右に来迎印の阿弥陀如来 左に錫杖と宝珠を持った地蔵菩薩が肉彫りにされています 1979年の調査では石板の下部に建武二年(1335)の銘文が確認されたそうです 1335年というと建武の新政の二年後 中先代の乱の年に当たります
名張市内にはもう一基 神屋蓮福寺の双仏石が市文に指定されていますが 延元二年(1337)と記銘されていて こちら国津神社境内の双仏石の造立が二年早いということになります
日本一古い「双仏石」
この双仏石は下部に蓮弁、梵字、銘文のある事が明らかになり、風化が進んでいたが判読した結果、建武二年(1335年)ということが判明した。
現地案内板より引用
高さ140㎝・幅48㎝の板石
双仏石とは、一つの石に双つの仏像を並列にしている石仏で、阿弥陀如来と地蔵菩薩である。名張市では三基の石仏が市文に指定されているが そのうちの二基がここ国津神社と神屋蓮福寺の双仏石で ともに比奈知型とも呼ばれる独特のものである
参考書籍
「伊賀の石仏拓本集」P229 市田進一
「名張の金石文撰ー石仏•石塔編」P104 名張金石文研究会
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