室町時代
北向地蔵から緩い山道をさらに600mほど歩くと大光寺の境内に着きます このお寺が建立された天平勝宝5年は東大寺の大仏開眼の翌年ですからとても古い由緒を持ったお寺です 中世までは大岡寺の寺号で西大寺の筆頭末寺だったといいます 当時の堂宇は天正伊賀の乱で消失してしまいましたが 境内には池の痕跡が残っていて今でも大寺の面影が十分感じられます
大岡寺
寺田のあたりを歩きながら中世の遺品を眺めていると 浄土信仰の大流行があったのだなあと感じさせられます それは大岡寺が真言律宗の叡尊教団の北伊賀の拠点だったことと関連が深いのだろうとおもいます 近世には真言宗に改まったようですが その後も観音さんのお参りで賑わったようです 参道には「だいしみち」と彫られた道標が残っていて当時の面影を伝えています
参道を歩き続けると山門の跡地のあたりに小石仏が集積されています 二人がかりで睨みをきかしているような地蔵さん まるで童子のような地蔵さんです
その後ろから覗き込むようにしている地蔵さんも童子形をして愛らしい
参考書籍
「伊賀の石仏拓本集」P62 市田進一
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