白山神社の地蔵石仏 名張市上三谷

南北朝時代

名張市西部の山間部上三谷 西に1Kmほどで県境の阿清水川 その向こうはもう室生山地です 神社の境内に立つ地蔵さんに会いにでかけました

沓をはいた地蔵さん

沓を履いてみえます 沓を履かれた地蔵さんといえば 元は室生寺にお祀りされていたという安産寺の地蔵さまんも沓をはいてみえます この神社から直線距離でなら3Kmほどだろうか 
胸に小さな舎利孔があけられています 摩耗も少なく美しい地蔵さんです 
この白山神社は 廃仏毀釈の前は少し離れた秋葉神社の頂にあったといいます 在所の祖霊が集まる山に天狗が跋扈していた頃があったのでしょう 神と仏が習合した祈りの山であっただろうと思います

参道下の小石仏群

白山神社の参道を降るといくつかの小石仏が集積された場所があります

永正九年(1512)の刻銘の残る石龕仏 左に宝珠と錫杖を持った地蔵さん 右に合掌形の地蔵さん

天文十二年(1543)の銘が残る五輪塔残欠 地輪部の中央に合掌の地蔵さん その左右に銘文が刻まれています

上三谷の勧請縄

白山神社から国道165号線に戻る途中 街道に沿って流れる左手の小川には勧請縄がはれれています 長田や菖蒲池の勧請縄とは違って 飾り物の付かない注連縄です 

勧請縄磨崖仏

勧請縄から50メートルほどもと来た道を戻ると 路肩の広い場所に磨崖の仏さんが鎮座しています ネット上では「勧請縄磨崖仏」と紹介されていて 結跏趺坐する線刻の地蔵さんらしいですが 詳細はよくわかりません 右手に錫杖はないようです 左手で胸に宝珠らしきものを持つように見えます 地蔵さんか ひょっとすると薬師さんかも  

参考書籍

「伊賀の石仏拓本集」P222〜224 市田進一 
「名張の金石文撰ー石仏•石塔編」P82〜84 名張金石文研究会 

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