南北朝時代
車一台がようやく通るコンクリートの狭い橋を渡って西条へ
柘植川の右岸に広がった沖積地は 関西本線の線路を渡ったあたりで東西に延びた低山に遮られてしまいます
関西本線と並走する県道から足を踏み外すと にっちもさっちもいかないような狭路に入り込んでしまうことになるので 少し離れた場所に車を停めて生蓮寺に向かいました 坂道を登ったところの小さなお寺 民家と違わぬ素朴な建物です 美しく掃き清められ大切にお世話されているのがわかります
本堂の前の御堂に龕部の上辺を弧状にしつらえた地蔵坐像 柘植川の右岸に沿って佐那具の天王下の地蔵さんや円徳院の浄土寺の地蔵さんなど よく似た意匠の地蔵石龕仏が多く見られます どの地蔵さんも南北朝時代までの古い仏さまです
蓮台を見てもとても丁寧な作りで 寺田の地蔵さんを意識したものにみえます 冬の寒い日だったのに 撮ってけ撮ってけ と言われているように ここにいる間だけ 陽射しが暖かく感じられました
参考書籍
「伊賀の石仏拓本集」P22 市田進一
コメント