室町時代
東高倉正福寺墓地入り口の地蔵さん この地蔵さんは伊賀では珍しい地蔵半跏像です 左手に宝珠 右手に錫杖を持ち 片脚を踏み下ろして雲座に座っています 今まさに立ち上がって来迎に向かう地蔵さんの姿を切り取ったかのようです 半跏巫座する地蔵さんは 伊賀では他に 荒木地福寺の大釜地蔵さん 服部町台上寺の地蔵さん 大江共同墓地の地蔵さんらがおられます
失礼して前掛けを外させてもらうと
まるで赤ん坊のような右足を雲座に下ろしておられます
普通は左足を下ろしているのですが ここ正福寺墓地の地蔵さんのように右足を踏み下ろす姿をとっている地蔵さんは珍しいのでは 正面性の強い薄肉彫りの石仏ほど奥行を圧縮した表現となるので 半跏像などは難しい注文だったろうとおもいます 先にあげた他の三体の半跏像はやはり厚肉彫りから丸彫りに近い作り方をしています
台座はモコモコとした雲座になっています 大江共同墓地の地蔵さんも雲座 荒木地福寺の地蔵さんは岩座 台上寺の地蔵さんは蓮華座でした
参考書籍
「伊賀の石仏拓本集」P14 市田進一
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