元亨元年(1321)
三重県指定文化財
伊賀市の最西端である白樫
県道をもう少し進めば月ヶ瀬に入ります
県内最古最大の板碑型供養碑
慈尊寺に残る阿弥陀種子板碑 板碑として区分されるのですが これも一石一字であらわされた梵字仏と言えるだろうとおもいます
奈良石と呼ばれる花崗岩の正面を平にし 最上部を三角状の笠部とし 次に二段の切り込み その下の蓮華座上に円輪を線刻し 阿弥陀如来の種子ह्रीःキリークを薬研彫しています 種子の下には長文の願文が彫られています
右相当悲母尼妙阿第三年忌辰
志篤一石一面一字妙典一部十組心経
一字一巻八万四千供養石塔造立宝塔
専祈得脱乃至法界平等利益矣
元亨元(1321)辛酉十二月八日 教子等敬白
母の三回忌に志を立て阿弥陀供養仏石を建立したもので 一字一石法華経石と心経一字一石一巻を埋めて八万四千塔供養をおこなったことが記されています 板碑型供養碑としては県内最古最大のものです
参考書籍
「伊賀の石仏拓本集」P93 市田進一
「三重県石造美術」P287 太田古朴
コメント