旧伊賀街道の石仏群 伊賀市荒木

室町後期〜

伊賀街道の旧道を歩く 

一年の撮り納めに 荒木から真泥にかけて服部川沿いに旧伊賀街道を歩きました 
荒木神社の前を出発 右手に旧い石切場の残る荒木山を望みながら川沿いの道を進んでいきます

三体地蔵 (荒木神社前からの累積距離 約300m)

最初に出会うのが三角形の岩に薄肉彫りされた三体地蔵さん ここを過ぎると道はずっと細くなり陽のあまり入らない暗い小道になります

六地蔵(荒木神社前からの積算距離 約550m)

一石六体の六地蔵さん 

小石仏三基

室町時代末のものといわれています 光背の上部に「अ ア」「हुं ウン」「वं バン」の種子が彫られています

小石仏一基

こちらも室町時代末のもの デフォルメされた意匠の地蔵さん

伊賀市荒木旧伊賀街道

側には切り立った岩壁 雨が降ったあとで滝になって水が流れています 荒木石と呼ばれる青味のある花崗岩 墓石に珍重されたようだが現在では大規模な採石はされていないようです

本尊と六地蔵(荒木神社前からの累積距離 約675m)

自転車を押したご婦人とすれ違いました 「お参りしてもうてますのか?」 お正月の準備に花をあげにこられた様子です
七体の地蔵さんが首まで埋まってしまっています こちらが本尊と六地蔵 先ほどのご婦人だろう お菓子の包みが上げてありました
服部川の対岸に中ノ瀬の阿弥陀三尊磨崖仏が見える辺りですが 残念ながら梢に隠れて遠望できません 昔は川の流れ越しに阿弥陀さんを拝んで ちょっと一服という場所だったろうとおもいます

弥勒菩薩(荒木神社前からの累計距離 約1.0km)

伊賀県民センターの小冊子には「平安時代以降のもの」とされていますが…それにしても平安時代ということはないでしょうが…

落ち葉におおわれた山道を歩いていきます 立木を払ってもう少し明るい場所になれば市民の身近な散策路になるだろうとおもうのですが 薄暗い道を歩いていると少し心細い気分になってきます

八幡宮と刻まれた岩(荒木神社前からの累積距離 約1.0㎞)

岩の壁面には八幡宮 春日宮などが彫られています

不動明王(荒木神社前からの累積距離 約1.25㎞)

この辺りからはあちこちの磨崖に小さな仏さんが現れます

肉薄彫釈迦立像

大正時代に彫られたお釈迦さん

文殊菩薩

地衣類に覆われてよくわからない写真になってしまいました 

普賢菩薩

なんとかお顔だけわかる

地蔵立像(荒木神社前からの累積距離 約1.3㎞)

持錫地蔵坐像 

大正時代に大阪の西崎平蔵氏が寄進した地蔵さん 西崎平蔵氏は大正末期から昭和初期にかけて大大阪時代と言われた大阪の繁栄期の地元の名士です  「三重の文化財マップ」には『立像』とありますが 立派な蓮坐に座る『坐像』です 

目明かし地蔵(荒木神社前からの累積距離 約1.35㎞)

眼病の願掛け地蔵さんで江戸末から明治にかけて彫られたもののようです 石を切り出した跡でしょうね そこを龕部として 中に小さな地蔵さんが彫られています

荒木と真泥との境界付近(荒木神社前からの累積距離 約1.35㎞)

このフェンスを通り抜けて真泥へ

 参考書籍

みえの歴史街道ウォーキング・マップ「伊賀街道」三重県

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