室町時代
御座半島金比羅山の裾に空海ゆかりの不動院があります
本堂不動堂に祀られる秘仏不動明王は 弘法大師空海がこの地を気に入られて 百日の護摩行の満願の日に山に入り 台地から生えた自然石に自らの爪で刻んだものと伝えられています
不動堂の裏手の崖の法面にはたくさんの梵字石が祀られてますが これらは曼荼羅石とも呼ばれるもので 志摩市や伊勢市に幾つかが残っています
ほとんどが花崗岩の丸石ですが 割れているものもあります 一石に梵字一字が彫られています 人形が踊っているように見えますが ओम् オンの上半分
薬研彫りではなく点を集めたようなハネ彫りで彫られています
中央はオンだろうとおもいます 左は不動明王の हां カーンでしょうか 右下は釈迦如来 भः バク
勢至菩薩 सः サクと ओम् オンでしょうか
こちらは大日の अ アのようです 境内が仏に囲まれた空間になっています まるで立体曼荼羅のようです
不動堂の前には鳥居が 扁額に瀧不動明王とあります
徹底して廃仏毀釈を行った伊勢地方で 寺院の境内で鳥居を見ることはほとんどありませんが 神も仏も混淆した場所がいまでも残されています
参考書籍
「三重県石造美術」P347 太田古朴
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