高座原の磐座 津市美里町高座原

年代不詳

高座原とは天降る神のために開かれた場所といった意味でしょうか ここで行われる山の神神事は津市の無形民俗文化財に指定されています 松の内が明けると在所の人々は山の神に集まり 注連縄(ゼンノツナ)を木の枝で作ったカギで引っ掛けて引きちぎり 3mほどにも積み上げた篝火(オクラカシ)に投げ入れます 春になると田の神になって里に下りてくる山の神に豊作を祈願する神事です

山の神が祀られる山中の広場 ここが神座として使われる神聖な空間です 
祭礼で道切りの注連縄が張られることでもわかるように ここは神が来臨する場所であり他界との境界でもあります

中央に巨大な大巌が横たわっています 天降る神の依り代とした磐座ですが その表面には無数の地蔵さんらしき姿が彫られています 

死者の霊は高い峰に集まり清められ やがて祖霊となって子孫を見守るといいます その山神を乞い降ろして交歓する祭りですが どれほど永い間続けられてきたのでしょうか 経ヶ峰の麓を歩いていると この山は神隠る山だとおもいました 神だ仏だと面倒な分類が始まる以前の混交する神仏の『山』の気を感じます

陰陽の陰を表す大きな陰石

コメント

タイトルとURLをコピーしました