寛永十五年(1638)
三重県農業大学校に隣接する川北墓地 その墓地の入り口に立つ地蔵さん
板碑型の石材中央部に方形の龕部を彫り窪めて その中に地蔵さんが浮き彫りにされています
地蔵さんの上部には石材をくり抜いた円窓があります 日輪を表現したものと考えられています なぜ地蔵さんと日輪なのかという点はよくわかりませんが 板碑を模したような上部の駒形とこの日輪のおかげでたいへんモダンなデザインに見えます
石材には頁岩が使われています しっとりした黒い石の色が なおのことモダンな地蔵さんにみせているようです 像の右側に「寛永十五戊寅」左側には「十二月廿三日」の銘が残っています 西暦1638年は江戸時代初期 天草の乱の翌年のことです
参考書籍
「嬉野史-文化財民俗編」嬉野町 P454
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