「笠松町」といえば 近頃は『河津桜ロード』と称される景勝地が名高いのです 碧川に沿って続く水路には およそ350本の「河津桜」が美しく並び植えられ 開花の時期には多くの見物客が訪れ 華やぎに包まれています この河津桜は 寒緋桜との交配種で 2月中旬頃の早い時期から桜の花を楽しむことができるのです
笠松の集落は 河津桜ロードから約1キロ川上に位置しています 狭い在所道を進みますと まもなく寺院の境内に隣接した笠松神社が姿を現します。
境内の北側には七基の石碑が立てられています なかなかうまく俯瞰して撮影することは難しいですが その配置が北斗七星の形であることがお分かりいただけるでしょうか 地元では「北斗さん」と称し かつての圃場整理が行われる前までは 在所の中に散在していて 幸神のような存在であり 病気や邪悪なるものの侵入を防いでくれていたと言われています
北から順に 第一星は「北斗樞社」で 天を象徴しています
第二星は「北斗璇社」で 地を象徴しています
第三星は「北斗璣社」で 人を象徴しています
第四星は「北斗権社」で 時を象徴しています
第五星は「北斗玉衡社」で 音を象徴しています
第六星は「北斗開陽社」で 律を象徴しています
第七星は「北斗揺光社」で 星を象徴しています
いずれも中国古代の天文学において用いられた名前ですから 道教や修験との関連があった場所が付近に存在したのか また北極星や北斗七星を神格化した妙見菩薩信仰と結びついたのか 不思議な遺物として興味をそそります
参考書籍
ふるさと三雲今と昔 P152〜153
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