宝永三年(1706)

墓地の入口にはたいてい六体の地蔵さんが並んで立っておいでです
人は亡くなると地獄 畜生 餓鬼 修羅 人 天の六道を輪廻するといわれ
そのそれぞれを救うための六種の地蔵さんですが
名張の墓地ではそれを一石に彫った六地蔵さんが多く見られます
名張市の北西部に位置する短野集落
梅ヶ丘団地と隣り合って新旧の家並みが好対照を見せています

その集落の南の丘に墓地が点在しています 墓地の中央あたりには鎌倉時代末期といわれる五輪塔があって古くからの墓地のようです 丘の麓の墓地への入口に一石六地蔵さんが立っていました

たちの低い駒形石の正面を彫り窪め その中に六体の地蔵さんが並んでいます 上部に天蓋をあしらい それぞれ持物をかえて六種の地蔵さんが丁寧に彫られています 宝永三年(1706)の銘文が遺ります

参考書籍
「名張の金石文撰ー石仏•石塔編」P45 名張金石文研究会
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