青山の旧峠を今も見守る地蔵さん
国道165号から少し外れて青山峠の古道に立つ道標地蔵さん
今では青山トンネルを潜るとあっという間に通過してしまう青山峠ですが 昔は宣長も「かの過こし垣内より伊勢地といふ所迄三里がほどつゞきて、ゆけどゆけどはてなきに、雨もいみしうふりまさり、日さえ暮れはてていとくらきに」と書くほど難渋する場所でした 今では国道165号線から青山高原道路に入り三角点に向かって走れば 地蔵さんのすぐ傍まで車で行けてしまうのですが それでは地蔵さんに喜んでもらえまいと思って 青山の自然を楽しみながら旧街道に沿って少し歩いてみることにしました
青山峠への最後の行程を津側から辿ることになります 国道165号線 青山トンネルの150mほど東から旧街道に入ります 山の中に入ると作業用の林道が幾筋か交わっていてどちらに行けば良いかと迷ってしまいそうでビクビクしましたが Google Mapsを開くと ちょうど目的の経路にあたる山道だけが記載されていたので 自分の位置情報と見比べながら歩けば迷うことはなくホッとしました わずか600mほどの行程でも 青山の懐に入ると 道のあちこちが湧き水に覆われて凍りついているし 雪の上には鹿の足跡が残っていたりします 国道から山中に入って10分ほどで目的の青山峠地蔵さんが見つかりました その辺りからはもう青山高原道路が見えています
舟形光背の右側に「みや川迄十二り半」左側に「はせ迄十一り半」と陰刻されていて 伊勢詣での旅人 長谷の観音さん詣りの旅人 行き交う人の旅の安全を見守ってきた地蔵さんです
よく間違われているのは 青山町下河原の国道沿いにおいでる地蔵さんは「青山地蔵さん」で こちらの旧青山峠においでる地蔵さんが「青山峠地蔵さん」です ※タイトルの所在地は伊賀市伊勢路としました 正確には津市白山町垣内だろうとおもうのですが ここは旧青山町史の記載に沿いました 山道の整備に伴って地蔵さんの場所が動いているのかとおもいます
参考書籍
「青山町史」p.968
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