年代不詳
上比奈知の国津神社から名張川に沿って100mほど下流に歩くと 大昭橋の北詰に阿弥陀さんが立っておいでです
「大昭橋阿弥陀石仏」とされていますが 光背の上部には十一面観音の種子 क が彫られています 光背の左右には『念彼観音力 波浪不能没』 (ねんぴかんのんりき はろうふのうもつ)と刻まれていて これは観音経にある「かの観音力を念ずれば波に沈むこと能わず」という文言ですので どうも観音さんと関係がありそうです
とはいえ その姿はまったく観音さんらしくはありません 着物を着た俗形の男性に見えます 頭には肉髻が見えますが よく見ると後年コンクリートで付加されたもののようです
水難供養のために造立されたなら供養者の姿か 橋を流出から守るために造立されたなら施主の姿か それとも観音さんか はたまた阿弥陀さんか 気になりますね
コメント