元亀四年(1573)
伊勢路の善福寺
青山峠を伊勢路の辺りまで下ってくるとほっとした気分になます
伊勢路は初瀬街道中最も賑わった宿で20軒あまりの旅龍が軒を連ねたといいますが
難渋する道中の末に宿場の家並みを眼にした昔の旅人の安堵はいかほどだったでしょうか
さらに少し進むと「こうずの郷ふれあい広場」です 週末だけの営業ですが地元ならではの特産品が並んでいて楽しいお店です そのこうずの郷の南 旧初瀬街道から山手に急な坂道の参道がのびています この参道を登れば真言宗豊山派の善福寺です
本堂の前に室町時代の地蔵さんが立っておられます 元亀四年四月廿四日(1573)の銘が残る地蔵さんです 緑の葉で美しく飾られています よく見ると左頭部が欠損していて痛々しいです それでもなかなかご機嫌そうですね
旧青山町内で比較的古い石仏に寺脇宝厳寺の石仏のいくつかが天文年間に造立されていますが それらと同時期の天文七年(1538)銘の地蔵さんが善福寺墓地にはおられるらしいのですが ※青山町史 残念ながらみつけることはできませんでした
参考書籍
「伊賀の石仏拓本集」P196 市田進一
「伊賀の金石文行脚」P188 岡田榮吉
「青山町史」P967 青山町史編纂委員会 編
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