大永頃
白山の称名寺へ行ってみました
青山を越える時にはいつも前を通るお寺です
職場からならそれほど遠くないところなので
ここならいつでも寄らせて貰えるという気持ちで
なかなか訪ねる機会がありませんでした
参道を登っていって庫裏の前を通り過ぎ
本堂の裏手に回ると丘の上に寺墓が広がります
その一角に立っておいでの阿弥陀さんです
紀年銘はありませんが 光背右側に大きく『盛珎比丘尼』と願主らしき名が彫られています
阿弥陀さんの傍らに残る宝篋印塔基礎の左側には次の銘文が残っています
『大永元年辛巳 盛珎智泉 法界衆生 盛道(運)念(会)心 十一月十六日』とあり ※太田古朴「三重県石造美術」( )内の読み下しは津市教育委員会「はくさんの石造物-大三地区編」
ここに阿弥陀さんの願主と同じ『盛珎』の名が残されていますので 阿弥陀さんも宝篋印塔と同じく大永(1521〜1528)の頃に造立されたと考えられます
首のところで断裂しているのが痛ましいですが
摩耗もそれほどではなく よいお顔の阿弥陀さんです
参考書籍
「三重県石造美術」P110 太田古朴
「はくさんの石造物-大三地区編」P93 三重県津市教育委員会
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