信樂寺の仏足石 松阪市垣鼻町

普照山信樂寺 しんぎようじと読むそうです 天台真盛宗のお寺です
お寺の前には伊勢参宮街道が通っています 

門前に建つ閻魔堂 ちょっと失礼して覗いてみます

お堂の中にもガラスが張ってあるので 光ってしまって わやくちゃですがな
お伊勢参りの旅人らも 覗き込んで見ていったはずです

山門の脇に立っている 不思議な石塔は仏足石です
広瀬町の永正寺の僧で天阿上人が天明5年(1785)に建立したものです

お釈迦さんの大きな足の裏の下に何やら刻んであります 御詠歌でも彫ってあるだろうかと思ったのですが 
「経に此相を見れば千劫の重罪を滅すと云へり」とあるようです
帰ってから調べてみたのですが この「経に此相を見れば〜」の中の「経」は「観仏三昧海経」のことで たとえ仏滅後であっても 仏の姿や行ないなどを「観仏」することによって 仏の在世当時と同様の利益が得られると説いています そして「経に此相を見れば〜」の中の「此相」は 仏の姿の特徴を表す三十二相八十種好の中の「足下二輪相」のことで 仏の足の裏に現れている輪の形をした千輻輪相のことです 
観仏三昧海経には
歩歩之中見千輻輪相 除却千劫極重悪罪
とあります


最初の本格的なお蔭参りは明和八年(1771)ですから その14年後に建てられた仏足石は やはり参宮客の目に触れやすい場所として この閻魔堂の隣が選ばれたのだろうとおもいます
閻魔堂とセットで見て 千劫の重罪を滅す発心を促すアトラクションですね

天阿上人はこの頃にあちこちで仏足石を造っています  多気町鍬形伊勢本街道の傍らや 津市久居野村町の玄柏庵門前とかですが 野村町の玄柏庵門前の仏足石は今もあるのでしょうか 

 

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