永昌寺のねむり地蔵 多気町野中

年代不詳

野中のねむり地蔵さんには 謂れを伝える二種類の伝説が残っているそうです
まず一方は
むかし お殿様の巡視があるというので 代官所の命令で 羽田要四郎という人が四神田池のあたりで出迎えるために待っていたのですが なかなかお殿様はやってきません 待ちくたびれてついうとうとと眠り込んでしまいました 不覚をとって大役を果たせなかった要四郎は 自刃して果てたといいます それを憐れんで 地蔵を建てて供養したというおはなしです
そしてもうひとつの伝説は
お伊勢参りにやってきた人が野中で大名行列に出くわします 土下座をして行列が通過するのを待っていましたが 旅の疲れからつい眠ってしまいました このことが見咎められ 無礼打ちにされた旅人の供養のために村人が建てたのがねむり地蔵さんだというおはなしです

境内が綺麗に履き清められていて 足跡で荒らしてしまうのが憚かられて 離れたところから写真を撮りました 

野中永昌寺の大日堂です お堂の前の地蔵さんには宝永五年(1708)の紀年銘があります 
『 宝永五戌子天十一月十八日 施主久山存良和尚 』 

参考書籍

多気町史 通史 P713 P814 多気町史編纂委員会


コメント

タイトルとURLをコピーしました